お灸のはじまり
「お灸は意図的に火傷の跡を残す行為」
と書くと正気の沙汰ではないと思われそうです。笑
お灸は「熱い・火傷の跡が残る・ゆえに怖い」というようなイメージがありメジャーな治療法というわけではありません。
そもそも、お灸はどうのようして考案されたのでしょうか。
灸の原始の姿は「偶然の火傷」
紀元前の中国。
いつの時代も、中国の歴代王朝は疫病の対策に追われており、医学者たちは、その情報・治療法を収集・研究に励んでいたそうです。
ある時代のある地方で疫病が発生しました。
いつも通り医学者を派遣し現地を見て回っていると、壊滅的な被害が出ている中、何も対策をしていないにもかかわらず、数人の被害を出しただけでほとんど無傷の村が一つだけかありました。
観察すると村人のほとんどが火傷をしていたそうです。
疫病の発生前に村では大火事が起こり、その火事での火傷だったことから「火傷を負っている状態と疫病に関係があるのでは」と。後日、疫病の後遺症に苦しむ病人に小さい火傷を意図的に作ってみて、数日間様子をみると症状が良くなってゆくのが認められました。
「初めから火傷をさせておくと予防ができるということ」で仮説を立てました。その時代の知識・技術を取捨選択し、カラダのどこを?どの素材で?どのタイミングが最適か?そしてその結果は? という仮説・実証・検証を長い年月(何千年)をかけて繰り返し、現在の灸のスタイルにたどり着いたのです。
「偶然の火傷」から始まった医学者たちの追求心と、今もなお続く治療方法が「お灸」です。
posted by やすこ
《ヨーガと温灸で紹介した記事 (2020.04.13 「新コロナ戦」対策 其の1)を加筆修正しました》
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